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【サンプル音源あり】Cubase Proに付属する4種類のリバーブの特徴と使い分けの研究

【サンプル音源あり】Cubase Proに付属する4種類のリバーブの特徴と使い分けの研究
DTMの打ち込み音源はリバーブ処理でリアルさが決まる!?

Cubaseの最上位グレード「Cubase Pro」に付属する4種類のリバーブプラグインの特徴と、その使い分けについて考察してみた。

リバーブは音に広がりを作る効果があり、無機質になりがちなDTMでの楽曲制作では常用するような定番エフェクト。しかし、意外なことにCubaseのグレードの中でも4種類が搭載されているのは最上位のProだけ。有料製品でもElemntsだと1つで、Artistでも2つしかない。

それぞれのプラグインの中で数十種類のプリセットがあるので、4種類なくても特に不足を感じることはないのだが、個人的には「プロはリバーブの使い方がプロ(?)」だと思っている。Proグレードに4種類用意されているということは、そこにプロなりの理由があるのでは、と日々思っていた。そういった経緯もあり、今回はプロが制作したCubaseプロジェクトも参考にしながら、使い分けについて考察していきたい。

なお、キャプチャー画面や説明はWindows版のCubase Pro10のもので、バージョン等の違いで見た目や機能が若干異なる可能性がある。

検証用楽曲について


今回の検証には以前制作した楽曲の中から『湖底に眠らるる~ボサノバアレンジ~』の前半に当たる一部を使用する。3つの楽器パートと初音ミクのボーカルで構成されたシンプルな曲だ。

リバーブ系のエフェクトが何もかかっていない素の状態はこちら。このStereo Outにそれぞれのリバーブプラグインを挿して検証していく。

Cubaseユーザーにお馴染み RoomWorks SE


最初に紹介するのはCubaseユーザーにお馴染みと言えるRoomWorks SEだ。なにしろ、最上位グレードのPro、Artist、Elemnts、AI、LEとすべてのCubaseに搭載されているリバーブプラグインなのである。低負荷で高品質なのが特徴だ。

入門グレードにも搭載されている一方で、最上位グレードにも搭載されていることから、侮れない実力を持っていると考えて良いだろう。リバーブとしてはシンプルな操作パネルながら、プリセットが40種類ほどあり、初心者ならどれを選んだら良いかわからないかもしれない。基本的には楽曲やトラックのインスピレーションで選べばよいが、Plate Reverbなどはクセがなくて様々な場面で使いやすいプリセットなので、迷った場合は使ってみると良いだろう。インサートでトラック個別に使っても良いし、Sendチャンネルで使っても良い。

サンプルはLos angels,2019というプリセットを使っている。プリセットや設定次第で、いくらでも音作りができそうな万能タイプと言えるだろう。

Proにだけ搭載の本家? RoomWorks


次に紹介するのはCubase Proにだけ搭載されているRoomWorksという、RoomWorks SEの兄貴分とも言えるリバーブ。一見して細かい設定項目が用意されているのがわかるだろう。

このリバーブの特徴はステレオだけでなく、検証環境はないもののサラウンドフォーマットにも対応していることである。リアルな室内の雰囲気を再現するために、徹底して高品質なリバーブを生成するのが使命のようなプラグインだろう。Efficiencyという値を低くするCPUの使用率を上げて、より高品位のリバーブを生成することができる。書き出しでも最高の品質にするには、Exportというボタンをオンにすればよい。

サンプルはHall Los angels,2019というプリセットを使っている。RoomWorks SEよりも、混じり気のない透き通った音という印象だ。

早期反射とリバーブテールのREVelation


REVelationはProとArtistのみに搭載されているリバーブ。

早期反射とリバーブテール(後期残響)をコントロールして、狙ったリバーブを作り出すことができる。こちらも数十種類のプリセットが付属しているので、聴き比べしながらイメージに合ったものを探したり、プリセットをベースにいじっていくと良いだろう。

いくかのプリセットを試したが、モノによっては中高域が強調されたりする。使い方によっては、打ち込み音源でもライブ音源のような印象にすることもできると思うが、とりあえず挿しておくという使い方ではなく、特定のトラックに特定の効果を狙い打ちして使うようなリバーブという印象を持った。


サンプルはAmbience Brightというプリセットを使っている。

コンボリューションリバーブ REVerence


最後に紹介するのは、Proにだけ搭載されたREVerenceだ。

REVerenceは他の3つのリバーブとは違って、コンボリューションリバーブというタイプ。実在のコンサートホールなどの空間の音響特性をデータが収録されており、自分の打ち込みデータなどに適用することができる。実在する空間と同じような、自然な残響音の再現が可能とされている。複雑な処理をしているので、やや処理が重たいのがネック。


サンプルはOld French Teatreというプリセットを使っている。このリバーブも、とりあえず挿しておくというよりは、効果を狙い打ちにするような使い方がよいだろう。

4種類のリバーブが搭載されているCubase Proはこちら

今回の記事で紹介した4種類のリバーブが搭載されているのは、Cubaseの中でも最上位のProグレードのみとなる。4つのリバーブに搭載されたプリセットは全部で200書類(?)くらいあり、その形式も様々。これだけあれば、リバーブが足りなくて困ることはほぼないだろう。

Cubase Pro のライセンス管理に必要なSteinberg Key

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