音作りやミキシングをしていて「スネアやパーカッションの音がなんか違う・・・」と沼にハマった経験はないだろうか? 理想のサウンドは頭に描かれているものの、あと一歩の所で辿り着けない。
しかも、ドラムトラックだけで聴いたり、スネアの音だけなど単体で聴くと良い感じなのに、ミックス全体として聴くと違和感がある。
筆者もそういったことはよくあるのだが、そんな時に試して欲しいのがNative InstrumentsのTransient Masterというダイナミクス・エフェクト系のプラグイン。
ドラムトラックなどの「あとちょっと・・・」という調整をパーフェクトに解決する(かもしれない)プラグインだ!!
使い方は簡単!! ノブを調整するだけのシンプルさ
このプラグインの良い所は、操作がシンプルで効果がわかりやすいこと。
使い方を勉強するより、問題を感じていたり加工したいトラックに挿してノブをいじるだけですぐに効果がわかる。
筆者の場合、作っている曲のミキシングやマスリングの最終段階にさしかかった時、スネアドラムの残響音がどうもノイズっぽく聴こえるという難題に出くわした。スネア単体で聴くと何ともないのだが、ミックス段階になって他の音と合成されると、ノイズっぽく聴こえてしまうのだ。
元のスネアドラムの音
Transient MasterではAttack、Sustain、Gainのノブが用意されている。
Attackは音が出始めるあたりを調整する。キレ良く音が鳴り始めるか、滑らかに鳴り始めるかをいじれる。
Sustainは音が鳴り終わるあたりを調整する。生録音でもドラム音源でも普通は残響音が含まれているが、この成分を調整する。
今回の例では残響音がミックス全体として聴いた時にノイズっぽく聴こえたので、Sustainを調整した。
加工後のスネアドラムの音
どうだろうか。簡単な操作で残響音がないスパッとしたキレのあるデジタルっぽいスネアになった。今回は残響音を引いたが、足すこともできる。アタックのノブをいじればアタック成分をいじることが可能だ。その加工の幅は広くて、同じ音源でもまるで印象の違うものにすることができる。
このスネアの音が良いかどうかはミックス次第とも言えるが、簡単に色々試せるのは大きなメリットだろう。ミックスでは単体で聴いた時とは違った方向の調整が必要になる場合も多いだけに実制作で重宝するプラグイン。
生録音や打ち込みの音源でも、Wavに書き出すなどして切った貼ったすれば残響部分の調整はできるがTransient Masterなら3秒でそれが可能だ。
Transient Masterの購入方法
Transient Masterは単品購入することもできるが、Native InstrumentsのKOMPLETEのミドルグレードにもバンドルされている。
KOPLETEには多数の音楽制作に役立つ製品が収録されているので、音楽制作に取り組んでいるなら持っていて損することはないだろう。