
Cubaseを使って5年以上になるが、打ち込みのエレキギターに使う音色は何を使うのか良いのか日頃から疑問に思っていたので、初心者や中級者向けに持論を書いてみようと思う。バリバリにギターを演奏できる人向けではなく、「DTMerたるものギターも打ち込みでやる!」という熱い(?)ポリシーの人向け。
ギターには大きく分けて、電気を使わないアコースティックギターと、アンプなどを接続して電気を使って音を歪ませたりするエレキギターがあるが、後者についてである。
なお、ここで言う「音色」とはHALion Soneic SEなどのソフト音源における音色プログラムのこと。エレキギターのサウンドを打ち込みで再現するにはエフェクトとしてアンプシミュレーターも使うが、そのエフェクトを掛けるベースとなる音部分についてである。
まずはエレキギターのサウンドについて学ぶ
ギターサウンドを作るためには、本物のエレキギターがどのようにして音作りされているのかをある程度知っておくと良い。
エレキギターはアンプと1セットで音が鳴る仕組みである。ギター側に付いたマイクのようなもので演奏した音を広い、アンプというスピーカーのような機材にケーブルで接続して音を出す。
アンプは単に音を大きくするだけでなく、積極的に音作りするための機能も備わっている。DTMerにはお馴染みのEQをはじめ、Gainという音量を上げる機能を使って意図的に歪ませたりする。
ギターサウンドの90%以上はアンプで決まる
下記のギターサウンドの専門書によると、エレキギターのサウンドは90以上はアンプで決まるという。
Cubaseでアンプシミュレーターを使ってギターサウンドをいじっていると経験的に何となくそんな気はしていたが、ギターやアンプの専門家の方もそのように仰っているので、きっと真実なのだと思う。
というのは、実際の楽曲制作においてベースとなる音色のチョイスを試していた時に、アンプシミュレーター側の設定の方がずっと最終的なサウンドに直結すると感じていたからだ。ベースとなる音色をギターではなくて、オルガンやシンセで試したところ、ギターよりもしっくり来たこともあった。打ち込みDTMerならではの発想(?)である。
CubaseのHaLionならクリーンギター系が無難?

ベースになる音色にオルガンを使ったりするのはチャレンジャーだとしても、自分でしっくり来ると思えば特に決まりはないような気がする。なぜなら、最終的なサウンドの90%以上はアンプで決まってしまうからだ。
でも、一般的な打ち込みDTMerはどうしているのだろう・・・と調べてみると、個人的な感覚ではクリーンギター系をベースにアンプで音作りしていく場合が多いようだった。某有名DTMサイトで配布されていたプロが打ち込んだCubaseのプロジェクトでも、打ち込みのギタートラックはクリーンギター系の音色を使っていたのである。
Cubase純正音源のHALion Sonic SE3で言うと、
【GM028】Clean Guiter
などが該当する。
とは言っても、ギターサウンドの90%以上はアンプで決まるので色々なギターの音色を試してみて、一番しっくり来るのが正解だ。

100%の正解はないのがギターサウンド魅力かも
実際にやってみると、確かにクリーンギター系は音作りの幅があって無難な感じがある。
アコースティック系の音色をベースにすると加工しにくかったりするし、オーバードライブギターやディストーションギター系の音色を使うと最初から歪んでいるのでクリーン寄りに加工できる幅がないことに気づく。
ただ、ギンギンに歪ませる場合はオーバードライブなどをベースにした方が良かったりするのでケースパイケースだったりもする。色々いじってみて、ちょうどいい塩梅を探す場合にはクリーンギター系の音色がベストプラクティスとも言えるかもしれない。
さらにギターサウンドを追求したい場合
もう一歩進んでギターサウンドを追求するなら、アンプについての知識を増やすと良いと思うので、下記書籍を紹介してシメとする。
生ギター+実際のアンプでの演奏されたサウンドが付属CDに収録されているので、DTMでのギターサウンド作りの参考にしやすいのがポイントだ。