プロジェクターと言えば、以前は本格的なホームシアターやビジネス向けの数万円~数十万円以上する高額な製品しかなかったが、ここ最近は5千円~1万円くらいの格安製品が出回るようになった。
映像を投影するスクリーンも、80インチや100インチの大型サイズのものが2千円~3千円くらいで手に入る。
値段が値段なだけに、さすがに一流メーカーの本格的な製品に比べると映像のクオリティは落ちてしまうだろうが、1万円以下で自宅で大画面のミクのLIVE映像などが鑑賞できるなら・・・ということで、実際に購入して試してみた。
まずはプロジェクター本体を手に入れよう
なにはともあれ、プロジェクター生活に必要なのはプロジェクター本体だ。
格安プロジェクターは主に中国メーカーなどが作っているため、購入先はアマゾンなどのECサイトが主になる。街中の家電量販店では大手メーカーの製品しか扱っていないので注意が必要。
アマゾンでいくつか探したところ、確かに1万円しないプロジェクターが沢山ある。その中でも、とりあえず価格が安めで評判が良さげな「DR.J」という製品を購入してみた。
スペックは格安製品ではどれも大差ない
プロジェクターを買うのは初めてなので、記載されているスペックがどの程度のものか判断するのは難しかった。同様に、初めて買う皆さんも同じだろうと思う。基本的にどれを買っても大差はないと思うが、購入に際してチェックしておくべき項目をいくつか説明する。
接続端子が対応しているか
スペックの中でも重要なのは接続端子。大抵の格安プロジェクターは、今どきのPCやゲーム機などで一般的に使われているHDMI端子があるのが普通だが、接続しようとしているものに対応しているか確認しておこう。少し古めのPCで使われているD-sub端子が用意されているプロジェクターも多い。
解像度≒画質
5千円~1万円くらいの機種では、フルHDの入力に対応しているものの、実際に投影される映像の解像度は800×480程度であることが多い。これは大体DVD程度の画質だが、ニコニコ動画やYouTubeなど動画共有サイトに投稿されている動画であれば、元々そこまで高画質でないことも多いので、あまり気にしなくても良いと思う。
解像度はレンズのスペックなどによる部分が大きい。どうしてもプロジェクターでフルHDの映像を楽しみたいという場合は、10万円くらいの大手メーカーの製品を選ばないとならない。参考製品としては以下のようなものがある。
明るさ=ルーメン
明るさの単位はルーメンで表記される。しかし、この単位は計測方法が色々とあり、格安製品で表記されているルーメンはアテにならないと考えてよい。大手メーカーの製品と計測方法が違ったりするので、格安プロジェクターは基本的に部屋を暗くして楽しむものと思った方がよい。明るい部屋で投影するには、大手メーカーの数万~数十万円の製品が必要になる。
プロジェクタースクリーンを手に入れよう
部屋に柄のない真っ白い壁があれば必ずしもスクリーンはいらないが、理想的な投影面がない場合はスクリーンが必要となる。
実際に検証したが、8畳程度の部屋であれば部屋の長辺を使ったとして、80インチ程度が現実的な最大サイズとなる。60インチだと昨今普及している液晶テレビが大体30インチ以上と結構大画面なのを考えると、ちょっと物足りなさがある。一度、60インチのスクリーンを買ったものの、結局は80インチを買いなおしてしまった。
100インチだと10畳以上の広めの部屋が必要となるだろう。格安プロジェクターは投影サイズのズームができないことが多い。3~4mくらいの距離を取らなければならないので、設置場所を確保できるかの確認は必須だ。
もし、どうしてもサイズ選定に迷った場合はワンサイズ大きめの方が良い気がする。少し小さ目に投影することはできても、スクリーンをはみ出して投影するのは、あまりにも「見てくれ」が良くないからだ。
対角線上のサイズであることに注意
スクリーンのサイズ表記は対角線上のサイズであることに注意が必要。最近は16:9などワイド画面に対応した製品が多いが、購入前に設置予定箇所のサイズを測って、実際の製品サイズと比べるのが大事だろう。これは面倒でも確実にやった方が良い。
賃貸住宅などの場合は釘を打ったりは気軽に出来たものではないので、両面テープを使ったり、カーテンレールなどをうまく使ったり、事前に設置方法を検討する必要がある。
その他に必要なもの
プロジェクター本体とスクリーンを手に入れれば、あとは各人が適切に設置すれば夢の大画面ライフが実現できる。自宅に転がっている物品で何とかなる場合もあると思うが、必要となりそうなものを記載する。
カメラ用三脚
大抵の格安プロジェクターは、一般的なカメラ用三脚に固定できるようになっている。ちょうど良い位置に棚などがあれば良いが、そうでない場合は適当なカメラ用三脚を用意しておこう。
長めのHDMIケーブル
PCなどから映像を出力してプロジェクターに接続するためのケーブルは、長めの物があった方がよい。80インチや100インチのスクリーンに投影するとなると、スクリーンからプロジェクターまで3m以上の距離が必要となり、設置状況によってはプロジェクター付属のケーブルでは長さが足りなくなる。
HDMIの延長コネクタを使う手段もあるが、製品によってはうまく信号が伝送できない場合もあるので、長めのケーブルがあった方が安心だ。
スマホの場合はHDMI変換コネクタ
iPhoneやAndroidのスマホからプロジェクターに投影するには、下記のような変換コネクタ類が必要になる。機種に合った適切な製品を入手しよう。
肝心な映像ソフト
せっかく大画面環境を手に入れたからには、それに相応しい映像ソフトも入手しておきたい。特にライブ映像などはプロジェクターで投影すると雰囲気が抜群!!
まとめ 格安でもプロジェクターライフが実現できる
今回は「1万円以下から楽しめる」をテーマに格安プロジェクター生活の導入ガイドをお届けした。
格安プロジェクターは、格安なりに大手メーカーの10万円以上の製品に比べると、映像が暗めだったり発色が若干悪かったり、ファンの騒音が大きかったり、欠点もそれなりにある。
それでも「ライブ映像を迫力の大画面で楽しみたい」といった夢を格安で叶えることができる一つの選択肢であることは間違いない。興味を持った方は、ぜひ記事を参考に導入してみよう!!