日本には三大電気街と呼ばれる場所があるという。
それは東京の秋葉原、大阪の日本橋(にっぽんばしと読む)、名古屋の大須だ。
どの電気街も元は電気関係のパーツなどを売る専門店が集まっていた場所であったが、家電量販店の台頭などの時代の流れによって、段々と関連商品であるホビー系や萌え系のショップが集まってきた結果、現在では“萌え電気街”となっている共通点がある。
今回は、普段は秋葉原をよく散策するものの、大阪の日本橋と名古屋の大須をぶらっと訪れる機会があったので、それぞれの街の雰囲気を紹介したい。
大阪の日本橋「でんでんタウン」
大阪の日本橋は昭和40年代頃に電気街としての確固たる地位を確立し、昭和53年に「でんでんタウン」という愛称が付けられたという。
家電量販店の郊外への出店やネット通販の普及によって一時の勢いは失うものの、その後にゲームやアニメ関係の店舗が数多く出店するようになったという。
そして、平成10年代には現在のオタク街としての日本橋が形成された。
秋葉原の裏通りを彷彿とさせる「オタロード」
大型電気店のビルや大型ホビーショップのビルがいくつかある堺筋側から1本奥へと入ったところに「オタロード」と呼ばれる通りがある。
訪れたのは気温が低く、ときどき雪が舞うよな寒い休日。
しかし、店舗内も屋外も人通りは休日の秋葉原のごとく、とても賑やかな印象であった。、
秋葉原が南北800mくらいの広範囲に渡ってホビーや電気関係のショップが広がっているのと比べると、もう少し狭い範囲に密集しているように感じた。
そのぶん、エネルギッシュさは秋葉原にも負けておらず、“関西のアキバ”として休日ともなれば関西地方の各地から多くの人がホビー系アイテムなどを求めて集まってくるような街なのであろうと思った。
大阪「日本橋」へのアクセス
大阪メトロ堺筋線の恵美須町が最寄り駅。堺筋線への乗り換えは、JR大阪環状線の天満駅から堺筋線の扇町、京阪線の北浜駅などがある。
各線のなんば(難波)駅からも近い。
名古屋の「大須商店街」
大須商店街は大須2丁目〜3丁目付近のことを指し、電気やホビー関係のショップに限らず、古着屋さんからグルメまで、約1,200もの商店が「ごった煮」で立ち並ぶのが大きな魅力とされる。
電気街としての顔だけでなく、名古屋を代表する繁華街や観光地の一つであるというのが大須の特長だと言えるだろう。
名古屋グルメの一つ「Sugakiya」の店舗もある。
秋葉原で見かけるホビーショップの多くがこの地域に出店している。
有名ホビーショップ「らしんばん」が入っているビル。
飲食や雑貨など様々な業種の店舗が並ぶアーケード街。PCパーツなどの専門ショップも多い印象。休日ともなると人でごった返す。
周辺には店舗だけでなく、大須観音など名古屋を代表するような観光名所も多い場所となっている。
名古屋「大須」へのアクセス
名古屋市地下鉄の大須観音駅(鶴舞線)と上前津駅(名城線)が最寄りとなるが、記事で紹介したホビー系ショップに近いのは上前津駅(名城線)となる。
ホテルが多い栄からは徒歩でアクセスしてもそれほど遠くはない。
日本橋と大須を訪れた感想
秋葉原は言わずと知れた日本や世界を代表するほどの大規模な“萌え電気街”であるが、大阪や名古屋にも秋葉原の雰囲気に近い電気街があるという気付きがあった。
規模や外国人観光客の多さで言えば、やはり秋葉原が圧倒的なものの、日本橋には日本橋の、大須には大須の魅力があるようにも感じた。
ホビー系ショップの充実度で言えば日本橋は秋葉原に負けておらず、グルメや名古屋観光の要素も多い大須は秋葉原とはまた違った魅力があると思う。
大阪や名古屋に訪れる機会があれば、これらの街にも足を運んでみると、きっと新たな驚きや気付きがあることだろう。