iPad Proや第6世代iPadとApple Pencileを組み合わせると、比較的リーズナブルな価格で持ち運びしやすい本格的な液晶ペンタブレット環境が手に入る。
と、ここまでは良いのだが、個人的には一つだけ大きな難点があった。それは表面がガラスやスケートリンクのようにツルツルして滑るということ!
ツルツルしたガラス面に絵を描くのは難しい・・・
個人差はあると思うがiPadのガラスのようなツルツルした表面は、紙や板タブのやや抵抗ある感触に慣れた人からすると「描きづらい・・・」と思ってしまうはず。
筆者は板タブの経験者だが、せっかく夢(?)の液晶ペンタブレット環境を手に入れたというのに、その描きづらさは永遠に慣れる気がしなかった。
いや、板タブも描く場所と描かれる場所が物理的に違うという、板タブの宿命と対峙した時には、これは別の意味で永遠に慣れる気がしなかっだ。しかし、2年くらい頑張って使ったらほぼ違和感なく使えるようになった(気がする)。
話をiPadに戻すが、やはりこのご時勢に数万円の出費をして、夢見ていたものとまるで違う現実と対峙して絶望しそうになっていた。
実売2千円程度でiPadでも紙のような描き心地にできる!
筆者と同じように思う人もそれなりにいるからだろうが、iPadの表面に貼る紙のような感触のフィルムが各社から販売されている。
筆者が購入したのはこちらの製品。実売で1,800円くらいだった。
あまりの描き辛さに「夢の液晶ペンタブレット」であるiPad+Apple Pencileを手放すことも真剣に検討したが、駄目は元々でペーパーライクフィルムを購入したのだった。
意外と貼り付けも難しくはない
iPadはそこそこ画面が大きいので、この手のフィルムを素人が綺麗に貼れるものか?と買う時は不安だった。
しかし、やってみると想像していたよりは難しくなく、気泡が入ることなく貼り付けることができた。筆者が買った製品だと、小さな気泡ができてしまったとしても自然に時間経過で空気が抜けるような仕組みになっていて、初めてでも「気泡ゼロ」で綺麗に貼り付けができた。
あくまで個人的な考えだが、貼り付けの難しさで購入を悩んでいる人がいたとしたら、それはきっと杞憂だと思う。
結果、板タブを超える描きやすさになった
最後に肝心な描き心地がどうなったかということに触れたい。
結論を言うと、板タブと同等以上の描きやすさになった。紙のような適度な引っ掛かり、抵抗感があり、何も貼っていないときのツルツル路面に比べて、圧倒的に安定した描画ができるようになった。
これこそが当初求めていた夢の液晶ペンタブレットであり、同じようなツルツルさでがっかりしている人には、強くお勧めしたいと思う。
デメリットは?
ペーパーライクフィルムのパッケージ裏にも書かれているが、ペン先が何も貼っていない時より消耗しやすくなるらしい。
但し、まだそこまでヘビーな使い方をしていないからか、今のところはペン先が磨り減るような感想は持っていない。
もしペン先が消耗したとしても、ペン先のみの販売も行われているのでそこまで心配する部分ではないだろう。個人的にはツルツルして描きづらいことからイラストを制作するのが嫌になったり、せっかく買ったiPadを手放してしまう事態を考えると、何でもないレベルだと思う。
それ以外にはイラストアプリ以外を使う時も、当然ペーパーライクフィルムが貼りっぱなしなので、何も貼っていない時と画面の見え方や手触りが違ってくる。特に発色が悪くなるとか暗くなるということはないが、イラスト優先で使う分には特に問題にならないと思う。