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【レビュー】バンドプロデューサー5 ~音楽活動の良き伴侶!? 耳コピ支援や歌本作成、簡易DAW機能も~

【レビュー】バンドプロデューサー5 ~音楽活動の良き伴侶!? 耳コピ支援や歌本作成、簡易DAW機能も~

今回は河合楽器製作所が開発した“耳コピ支援定番アプリ”として知られている『バンドプロデューサー5』の主要機能をレビューする。

耳コピをサポートする機能が取り上げられがちなバンドプロデューサー。しかし、リードシートと呼ばれる簡易的な楽譜を作る機能や、付属するリズムパターンやギター演奏のフレーズMIDI素材を組み合わせて楽曲を作るDAW的な機能「作成モード」も忘れてはならない。それらの主要機能についても紹介したい。

知る人ぞ知る? 15年以上の歴史を誇る老舗アプリ

バンドプロデューサーはメーカーの公式ブログが始まったのが2006年とあり、バージョンを重ねながら15年以上も現役で販売されている歴史のあるアプリだ。

変化の激しいPC界隈で15年というのはかなりの長期間。その間に淘汰されたり、開発が中止されたアプリも多いだろう。そう考えると、DTMや音楽系アプリとしては、老舗というか定番に位置すると言って良いだろう。現在の対応OSとしてはWindows10であり、MacやiPad、スマホには対応していない。

バンドプロデューサーは何ができる?

このバンドプロデューサーというアプリの名称からは、いまいち何のアプリなのかわかりにくいかもしれない。バンド活動のスケジュールを組むアプリ? それとも音楽配信とかを管理するアプリ? はたまたバンドをプロデュースして日本一にするゲームアプリ? など、人によって様々な想像ができるだろう。

答えを言うと、 バンドプロデューサー5はバンド活動をはじめ、個人での楽器練習やDTM作業など、何らかの音楽活動に取り組む人を幅広くサポートする伴侶(?)のようなアプリだ。その活用の仕方の幅広さが15年以上も。バンドマンやDTMerに支持されている理由だろう。以下、その主要な機能のいくつかを紹介したい。

耳コピモード コード、メロディ、ベース解析

バンドプロデューサー5でメインとなる機能が「耳コピモード」だ。耳コピモードでは、市販CDのMP3などの楽曲の音声データを取り込み、ウイザードに従って簡単な操作をするだけでコード解析をすることができる。

また、楽曲の中からベースやメロディに絞って解析し、MIDIデータとして自動で検出する機能も搭載されている。

この手の解析機能は、他のDTMアプリにも似たようなものが搭載されていることがある。バンドプロデューサー5の場合も、楽曲によって上手くいく場合もあれば、かなりの修正が必要な場合もあるというのが実際のところ。シンプルな楽曲や演奏であれば、比較的、正確に解析される一方で、市販のJポップなどの複雑なミックスの場合は自動解析には限界がある場合が多い。あくまで「支援」するための機能と考えるのが良いだろう。

解析結果はMIDIデータとして書き出される。バンドプロデューサー内のエディタで編集したり、他のDAWなどに読み込ませることも可能だ。

メロディーやコードなどの耳コピ支援については、似たような機能を持つフリーソフトもあるものの、長く支持されている有料製品だけあって機能は充実している。目的の音を聴きやすくするために、不要な上下の周波数を削ったり、ピッチを変えたり、ボーカルの帯域だけをキャンセルしたりすることも可能だ。

バンド活動はもちろんのこと、「ソロ」でもギターやピアノなどの楽器演奏をやっている場合は、耳コピモードでの結果を元に、リードシートや歌本と呼ばれる弾き語り用の楽譜を作成する機能が活用できるだろう。

筆者も経験があるが、有名アーテイストの有名な曲は楽譜の入手が容易だったとしても、そうでないマイナーな曲の場合は楽譜の入手が難しい場合が多い。そういった場合などには、バンドプロデューサーの耳コピ支援機能が役立つはずだ。

作成モード 簡易DAW、ループシーケンサー

既存の楽曲を楽譜やMIDIデータにすることを目指す耳コピモードとは別に、バンドプロデューサー5には「作成モード」という簡易DAWのようなモードが存在する。前述の耳コピモードのデータを利用して、アレンジしたりすることも可能だ。

DTMや音楽制作系アプリを使ったことがある人なら、なんとなく画面を見て使い方の想像がつくのではないだろうか。作成モードの特徴としては、付属している『MIDIデータ』で構成されたリズムパターンや、ギターなどの演奏データ、コード進行のデータを貼り付けて、ループシーケンサー的に楽曲を制作できることである。YouTubeの投稿動画などで使えそうそうな簡易的なBGMを自動で作ることもできる。

ループシーケンサー系のアプリとしてはAcidなどが有名。しかし、バンドプロデューサー5の場合は貼り付けるのがMIDIデータなのだ。そのため、中身の演奏やコードを好きなように編集することが可能。もちろん、空のパートを作って一からMIDIデータを打ち込んだり、オーディオデータを録音して楽曲を作ることもできる。

鼻歌から作曲する機能も搭載

面白い機能としてはマイクで「鼻歌」を録音すると、それに合わせて伴奏が自動的に作られるという鼻歌作曲機能だ。

曲のインスピレーションを膨らませたり、音楽制作の初心者でも思いもしなかった楽曲が一瞬で作れるかもしれないという、未知なる可能性がある機能と言えるだろう。この機能は単純に遊んでいるだけでも面白い。お遊びのオマケ機能かと思ったら、意外と設定項目などが多く、使う人次第で鼻歌をベースに壮大な楽曲が作れるかもしれない。

外部VST音源も対応しているが限定的

バンドプロデューサー5はKAWAI製のソフトウェア音源が内蔵されているので、基本的にはその音源を使う形となるものの、外部のVST音源を読み込んで使うこともできる。但し、64bit主流の現在で、32bitのプラグインしか対応していないなど限定的なサポートだ。DAWとしては、あくまでも簡易的なものと考えるのが良いだろう。

ミキシング機能なども本格的なDAWのそれと比べると限定的だ。ただし、MIDIデータをSMFのファイルで書き出して連携することはできるので、鼻歌が壮大な楽曲になりそうだったら、他のDAWに引き継ぐことが可能だ。

まとめ 音楽活動をやっている人をサポートするソフト

バンドプロデューサー5は音楽活動や音楽制作をやっている人を幅広くサポートする伴侶のようなアプリだ。

ネットなどで様々な情報がある昨今でも、楽器演奏や音楽制作というのは、相応に困難や孤独が付きものなジャンル。楽しみ方やアプローチの仕方は人それぞれだが、バンドプロデューサー5はそのサポートを行ってくれるアプリだろう。

耳コピの解析機能はあくまでも支援するだけだし、作成モードもCubase等の本格的なDAWと比べると、かなり簡易的なものである。それでも、音楽活動のサポートをしてくれるアプリとして、PCに入れておけば役に立つ時がきっと来るはず(?)・・・なアプリと言えるだろう。

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