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【レビュー】実力派の自動伴奏ソフト「Band-in-a-Box」は音楽学習にも最適!!

【レビュー】実力派の自動伴奏ソフト「Band-in-a-Box」は音楽学習にも最適!!
コードを入力して自動的に伴奏を作れるソフトの頂点的存在(!?)

Band-in-a-Box(バンド・イン・ア・ボックス)というDTM系のソフトを知っているだろうか?

記事執筆時点でバージョンがなんと「28」と歴史の長いソフトだ。量販店のDTMコーナーで見たことがある人もいることだろう。見たことなくても、DTMをやっていたら名前くらいは聞いたことがあるかもしれない。

Band-in-a-Boxは自動作曲や自動伴奏ソフトとして知られているが、実は楽器演奏のサポートなど、様々な機能のある音楽総合ソフト(?)なのだ。世界的に音楽初心者からプロまで愛用されていて、どちらかというと日本では初心者向け(?)ソフトと誤解されがちかもしれない。

しかし、とあるプロとして活動している現役ミュージシャンも、楽曲の構想を練ったりギターの練習をするのにBand-in-a-Boxを活用していたりと、全く侮れない実力派ソフトともいえるのだ。

使い方次第で様々なことができるBand-in-a-Boxだが、今回はメイン機能とも言える自動作曲、自動伴奏機能を中心にレビューしたい。

おそらくメイン機能の自動作曲、伴奏機能

自動で伴奏を作れるソフトとしては、Singer song Writerシリーズや上位版のAbilityなどの他社DAWにも搭載されているが、Band-in-a-Boxでは目玉機能として位置付けられているだけあって、それらより頭2つ分ほど上を行っている。

自分でコード進行や曲の構成を入力して、演奏部分のみを自動で作成するというのもできるが、コード進行に加え、イントロ、Aメロ、Bメロ、エンディングと言った楽曲構成を自動で作ったり、コードから割り出したメロディを自動的にそれっぽく生成することも可能。簡単な操作で、丸ごと1曲作成できるのだ。

実際にBand-in-a-Boxを起動して、3分ほど(!)で作った曲がこちら。実際にはフルコーラスで4分以上あるが、アップロードの都合で前半40秒ほどのmp3圧縮音源にしてある。

ミックスも何も調整していないので聴きにくい所もあるが、メロディも生成されていて、サビ(30秒くらい~)ではドラムパターンがサビ用の派手なものに切り替わるようになっている。

他のDAWだとメロディーありのフルコーラスの曲を3分で作るのは無理だが、それが普通に出来てしまうのがBand-in-a-Boxのまず特筆すべき所だ。

収録アレンジパターンはグレードによって違う

CubaseやStudio Oneなどの一般的なDAWでもグレード別で展開していることが多いが、それらは主に機能の違いで分けられている。

Band-in-a-Boxもグレード別に展開しているが、一番安いBasicPAKだろうと、最上位のEverythingPAKだろうと、基本的な機能は全く同じ。違うのは収録されているアレンジパターンの数だけなのだ。

グレードの違い≒アレンジパターン数の違い

とは言っても、一番安いBasicPAKでも伴奏スタイルは約900種類もある。伴奏スタイルというのは、ジャズ、ロック、テクノなどの大きいジャンル分けがあって、さらにそこから細分化したようなものが900種類あるということだ。

MIDIだけでなく生録音パートもある

前述のような他のDAWに搭載されているアレンジ機能は、あらかじめ仕込まれている演奏パターンをコードに対応させてMIDIデータを生成する仕組みなことが多い。

Band-in-a-BoxでもMIDIデータとして書き出すことができるが、リアルトラックと言って、海外のプロミュージシャンが演奏した生録音のデータを用いて伴奏を作ることができる。そのデータは、一番収録数の少ないBasicPAKでさえ数GBもある大容量。つまり、本格的なものだ。上位版だと2.5インチHDDに収録されているくらいである。


アレンジで指定するパターンにもよるが、例えばロック系のアレンジであれば、ベース、ピアノ、ドラム、ギターなどのいわゆる“バンド構成”の音楽を生録音の演奏を元にして生成することができる。

知っている限り、現行のソフトで生録音のデータを使って本格的なフルコーラス楽曲の自動生成や伴奏ができるのはBand-in-a-Boxしか存在していない。

単独使用のほか、他社DAWとも連携できる

強力なアレンジ部分に魅力を感じてBand-in-a-Boxを買おうとする人が気になるのは、これだけで本当に1曲仕上げられるのか? ということだろう。

Band-in-a-BoxだけでもWAVやMP3として書き出すことはできるものの、パートごとに音色を作り込んだり、ミックスやマスタリングする機能は最低限のものしかない。パートごとにMIDIパートを書き出すこともできるので、Cubaseなど他社DAWと組み合わせて使うのも容易だ。生成されたデータを自分流にいじる場合も他のDAWを併用した方がやりやすい。

Band-in-a-BoxにもRealBandというDAW的なソフトが同梱されているものの、割と癖のある操作性と機能なため、すでに操作に慣れているDAWを持っていれば併用した方が良いだろう。

好みが分かれる癖のあるインターフェース

よく言えば、古き良きレトロなUIとも言えるが・・・

今どきのDAWの画面を見慣れている人なら、Band-in-a-Boxのインターフェースに古臭い感じを覚えるかもしれない。

最終的に出るサウンドには影響しないものの、お世辞にも今風のインターフェースとは言えないだろう。

特に、制作に影響するのがメニュー項目や機能を呼び出すボタンのわかりづらさだ。しばらくぶりに立ち上げると、似たようなボタンやメニューが多くて、どこをどうしたら良いのかすぐに思い出せなくなってしまう。初めての人が直感的にすぐ使えるとは言い難い。

一般的なDAWとは使う目的も違えば、画面構成も大きく異なる。独自用語や独自機能が多いというのもあるうえに、日本の主要なDTM系サイトでも解説している所が少ないというのも重なって、Band-in-a-Boxを初めて使うならば、解説書も併せて買うことを薦める。日本語のヘルプも付属するが、細かく解説している一方でヘルプを読んでいても、短期間で実用的な機能を把握するのは難しかったりする。

解説書は新しいものでもバージョン22のものしかないが、主要な機能は古いものとそれほど変わっていないため、大体の使い方を把握するのにとても役に立つ。

とりあえず試すならBasicPAKがオススメ

Band-in-a-BoxはWindows版とMac版があり、Windows版の方がバージョンが先行している場合がある。

先に述べたようにグレードは3種類あり、その違いは収録されているアレンジスタイルの種類のみだ。

一番安いBasicPAKの場合は収録内容は下記となる。

伴奏スタイル:約900種類
リアルトラック / リアルドラム:307 / 42種類
ループ素材:1,075種類

Band-in-a-Boxは元々は外国のソフトであり、ジャズやブルース、カントリーなどのジャンルが得意だ。それらのジャンルで音楽を学びたいという場合はBasicPAKでとりあえず伴奏スタイルは足りるだろう。

ロックやテクノ、ポップス系のスタイルもあるが、いわゆるJ-pop系の日本的な音楽ジャンルに使いやすい伴奏スタイルはBasicPAKには少ない。それらをメインで使いたい場合は上位版を選択肢にした方が良いかもしれない。

Band-in-a-Box 28 for Windows BasicPAK

Band-in-a-Box 28 for Mac BasicPAK

ミドルグレードのMegaPAK

ミドルグレードにあたるMegaPAKの場合は収録内容は下記となる。伴奏スタイルがBasicPAKの3倍ほど収録されている。

伴奏スタイル:約2,800種類
リアルトラック / リアルドラム:521 / 104種類
ループ素材:1,075種類

Band-in-a-Box 28 for Windows MegaPAK

Band-in-a-Box 28 for Mac MegaPAK

フラッグシップのEverythingPAK

フラッグシップにあたるEverythingPAKの場合は収録内容は下記となる。値段は張るが、ポップス系も含めて、文句なしにBand-in-a-Boxをフル活用したい場合にオススメだ。

伴奏スタイル:約7,500種類
リアルトラック / リアルドラム:2,924 / 605種類
ループ素材:1,278種類

Band-in-a-Box 28 for Windows EverythingPAK

Band-in-a-Box 28 for Mac EverythingPAK

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